万里の長城を駆け登れ！

7月ですね早いですねあっという間ですね。

今年はフリーの鶏肉検査技師(仮)として縦横無尽に検査しまくり、二胡練習は
全然していなかったホッチキスですが。
さすがにヤヴァくなってきました。

もう5月のことですが、久しぶりにレッスン行って全然弾けてない「一枝花」を
無理矢理弾いたらば。
あまりにも弾けてなかったせいか、お師匠に稽古すらつけてもらえなかったというね。


　「あの………ホッチキスさん、もっと他に向いてる曲があると思いますよ？」


と、柔らかい言い回しで指導を拒否られたのですが。きっと内心では、


　「もういいもういいもう聞きたくないこれ以上クソ弾けてない一枝花を
　　聞かすんじゃねーよ」

…的な感想を抱いていらしたのだと思われます。

まあ、確かに全然練習していなくてクソ弾けていない状態だったので、
曲をチェンジされてしまったのは致し方ありません。

しかし。

「この曲はどうですか」と代わりに差し出された楽譜が『長城随想』だった
ことに、ホッチキスはクソ度肝を抜かれました。


『長城随想』。

協奏曲です。当然ですが第四楽章まであります。
全部弾くと30分かかります。
10級です。

クソ無理がある。

今からいきなりこの曲やるなんて、なぜこのように非道な仕打ちを受けねば
ならないのでしょうか。
初見ではムリじゃね？　つーか初見じゃなくてもムリじゃね？

青ざめつつ「え〜……、長城随想の……どこ(何楽章)を弾けば…？」と
お尋ねしましたところ。


　「どこじゃねーよ！４つ全部弾けＹＯ！」


…的なことを柔らかい言い回しで、しかし断定的に言われてしまいました。

「全部て！｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡　普通はどこか一楽章じゃないんですかぁ！？」と
泣きついてみましたが、お師匠は無情にも「全部弾くのが普通」と言い放ちなさって
おいででした。
そして言い放つが早いか「…じゃあ、まずは第1楽章から」といきなりレッスンを
始めやがりなさいました。問答無用です。

「今日はとりあえずアウトライン掴めばいいから」とかおっしゃってガンガン弾いて
いくのですが。

「いいから」なんて言われてもこっちは良くねーんだよ初見だっつってんだろそんなに当然のごとくサラサラ〜っとお弾きになってホッチキスにも同じことを要求なさったってイヤイヤイヤ無理ですから指動きませんからとってもツラいですからやめてやめてやめて

…と、思っている間にもどんどんどんどん演奏は進み、ついに第1楽章の最後まで
たどり着きました。


師匠「…こんな感じです。どうですか？」

ホッ「・・・・・綺麗な曲ですね」


ホッチキス、初見があまりききませんし、ついていくのに必死だったのですが、
とても美しい曲であることは分かりました。

で、初見だったけど多分一枝花より弾けてたかもしれんクソ……てなことを
思いました。

「こっちの方が向いてますよ」と、お師匠からも先程の一枝花のクソさ加減を
遠回しにdisられつつ、「まだ時間あるんで、…そうだな。3楽章も弾きましょう」と
スパルタンな提案をされ。
ヒーヒー言いながら第3楽章も最後まで通し、やっとレッスンが終了いたしました。


師匠「これ、次回から詳しくやります。まずは一楽章ずつでいいんで、第1楽章を…」

ホッ「いいえ！ 全部弾いてきます！！」


思うにね。こんなムチャ振りをされたのは己の練習が全然足らんかったことが
原因なのです。己のダラダラさに端を発している。
そう考えたホッチキスは、生まれ変わるつもりで敢えて厳しい選択をオノレに
課したのです。
素晴らしい気合い。素晴らしき崇高な魂。くそストイックです。


ホッ「全部弾きます！(悲壮)」

師匠「…そうですか？ じゃ、全部で」


悲壮感溢れるホッチキスの決意は、
「あ、洗濯物畳んでおくわ」「そう？ じゃ、お願いね」ぐらいのあっさり風味な
返事で済まされました。

退くに退けないホッチキス。
もう毎日長城随想弾くしかありません。


悲壮感漂わせながらお師匠宅を辞去しようとしたところ、
「スマホ新しくしたら、使い方がよくわからない」と師匠に質問をされました。
某アプリの使い方について尋ねられたのですが、ワタクシもあんまり
詳しくないので上手く説明ができませんでした。


師匠「じゃあ、調べておいてください。宿題にしておきます」


…つー感じで。

ホッチキスの次回レッスンの宿題は「長城随想」全部弾くのと、
LINEの友達増えすぎて誰が誰だかわからなくなった時にどうすればいいのか
調べること。

以上の二つをクソ頑張ってまいります。

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