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発表会の思ひ出 [二胡]

ホッチキス、あとちょっとで「二胡を習い始めてから丸17年」でございます。


その17年間、完全に弾いてなかったこととか教室に所属していなかった期間が
ありませんので、結構長く続けてきたなあと思うのですが。

そんなに長くニコラーとして生きてきたのに、今まで発表会に出たことが
2回しかないというのが。
もうマジで痛恨の極みです。

教室所属歴17年、その17年で発表会の開催自体が2回しかなかったのです。
最初に習っていた教室(4年半所属)では、開催1回。その後、お師匠の教室に
移ってから12年以上経ちますが、やはり発表会は1回しかなかった。
計2回です。
オリンピックの約2倍の周期。選手生命終わるっちゅーの。酷い話です。


最初に発表会に出たのは、習い始めてからまだ一年経っていなかった時期だと
思います。一年未満でしたから、まともに弾ける曲もあんまりない。
ポジション移動にも四苦八苦していた可愛らしい頃ですから、
先生に言われるまま『旅愁』を選曲いたしました。
一応ちゃんとしたホールでね、人前での二胡演奏は初めての経験だったので、
とても緊張いたしました。
控え室で練習している時にもう激しく右手が震えていましたから。

コレ、ステージに上がったらどんな激震が襲ってくるのか。
…そんなことを考えたら、もうホント怖くてね。
個人レッスンで知り合いもほとんどいませんでしたし、心細くてたまらなかったです。
自分で書いててナンですけど、めちゃくちゃ可愛らしいスね?
こんなにも純な時代があったとは、我ながら驚きです。

で。出番が近づいて参りまして、舞台袖で待機しておりましたところ。
私の前に弾いていたグループの方たち(多分、3〜4人ぐらいで「エーデルワイス」を
弾いていたと記憶しています)が。

もうね、ありえないぐらいガクブルだったんです。
袖からでもはっきり分かるぐらい弓が震えている。震度8ぐらい。
本当に緊張してたのでしょうね。
身につまされます。
…つまされると同時に、「ああ、これでは意味がない」ってなことも痛切に思いました。

せっかく二胡習っているんです。一生懸命練習して、舞台に出してもらって、
こんなに震えてばかりでは弾いている甲斐がないではないか…と考えているうちに、
だんだん気持ちが落ち着いてきたのですね。

で、本番ではそこまで派手に緊張せず、プルプルもせずに弾けたのですが。
「こうして一年一年、発表会でステップアップしていければいいなあ♪」という
ホッチキスの希望ははかなくも打ち砕かれ、
それっきり二度と発表会の機会はなかったのでした。

代わりに「営業」の機会にはイヤってほど恵まれ、ホッチキスは当時の先生の指示で
いろんなステージに派遣されて弾きまくるという生活を送っていたのですが。
もうナンだか、弾けてもないのに命令されて仕方なく弾くというあり方が
ほとほと嫌になり、ホッチキスはお師匠の教室の門を叩くことになったのでした。

そして、入門してちょうど2年ぐらいの時に、待望の発表会が開催されました。
右も左もわからなかった最初の発表会の時に比べて、この時のホッチキスの
気合いには並々ならぬものがありました。
どうしても、良い演奏にしたかったのです。

もうその発表会からも10年以上時が流れていますからぶっちゃけてしまいますが、
最初、ホッチキスはなぜかお師匠から「出なくていいです」と言われ、
危うく千載一遇のチャンスを逃すところでした。

「ホッチキスさん出なくていい」というお師匠の言葉に、超絶納得いかないものを
感じたホッチキス。
「出るに決まってんだろ!!」と叫びたいところをようよう堪えて、
「申込用紙をいただけますか」と懇願し、参加にこぎつけたのです。
(ちなみに、「出なくていい」理由は未だにはっきりしません。
師匠は「今回、発表会の会場はホールではない。スタジオとか喫茶店みたいな場所に
なるかもしれないが、そういうところで弾いてもいいのか」とステージの形態を
気にしておられましたが、そんなものどこでもいいに決まってんだろ!…と、
やはりホッチキスは叫びたい気持ちでいっぱいでした。
今まで、分不相応の舞台で散々弾いてきたのです。当時の私は、
「立派なステージ」というものに大して有り難みを感じなくなっておりました。
ホッチキスは「舞台」で弾きたいのではないのです。「発表会」で弾きたいのです。
発表会でありさえすれば、たとえ空き地の土管の上でも喜んで演奏したことでしょう)

そんなこんなで、やっと参加に漕ぎ着けた発表会。
これももう一昔前の話ですから書いてしまいますが、その時に弾いた曲は
「江南春色」でした。

その時のホッチキスは、それなりに場数を踏んでおり、本番で緊張することも
あまりなくなっていましたし、練習はそれこそめちゃめちゃ気合を入れてやっていた
はずなんですが。
でも、気合入りすぎたせいか、この時のホッチキスはいつになくアガってしまい、
自分の演奏が自分でうまくコントロールできないような感じに襲われました。
すごい失敗したとか、演奏止まってしまったとかではないのですが。
精彩を欠きまくりの演奏でした。

      2413567_p0_master1200.jpg


なんか、非常に不本意な。解せぬって感じの。そんな演奏。
なぜなのか。

自分で自分の演奏にショックを受けつつ、会場の椅子を片付けていますと。
お師匠が「お疲れ様」とお声がけくださいました。
そして、片付けている最中だというのに寸評とダメ出しを喰らわせなさりました。


 「緊張しても走らずに弾けていたのはよかったですが、
  それ以外は、まあ・・・・(沈黙)。
  今回は、良い経験になったでしょう。
  あのレベルの曲を弾く人は、あの演奏ではダメです


めちゃめちゃストレートなダメ出しでございました。
未だに忘れられません。
「どうダメであるか」という具体的な指摘はなかったので、
おそらく全体的にダメだったのでしょう。
次こそは、次こそはダメじゃない演奏をするのだ。曲に見合った実力を身につけたい。


・・・・・と思い続けて、早10年。

ホッチキスにはリベンジの機会すら与えられない。
どうすればいいのでしょう。このくすぶり続けた発表会熱を。

もし、この先発表会に出る機会があったならば。
何を弾けばよいでしょうか[ぴかぴか(新しい)]

思えば、最初に出た発表会も二回目の発表会も、ホッチキスは無伴奏で演奏しました。
最初の発表会の時は全員が無伴奏、二度目は「伴奏が欲しけりゃ自力で調達しろ」という
方式だったためカラオケが嫌いなホッチキスは無伴奏で弾くしかありませんでした。
揚琴奏者を自力で手配するツテはなかったのです。

もし、次の機会があるならば。
ピアニストが調達できたら「豫北叙事曲」が弾いてみたい。
無伴奏なら……無伴奏なら、何弾こうかな。迷っちゃう。
そして、どんな衣装着ようかな。

夢想ばかりが広がります。
しかしどんなに広がっても、発表会がありそうな気配は今のところ1ミリもありません。

二胡人生、ままならぬものでございます。


 


タグ:二胡
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コメント 3

ぴあお

こんにちは。
ずっとずっと前からホッチキスさんのファンです!
この軽妙な語り口、二胡に対する想い!!
でも、書き込みしたのは初です^^;

私は師匠はおらず。。。
でも、去年の夏からバスで約5時間かけて通い始めました^^
やっぱりちゃんと習うってすごい!って思ってます。
また二胡ネタ、楽しみにしてます^^
by ぴあお (2020-01-04 11:55) 

ホッチキス

♪ぴあおさん
コメントありがとうございます。レスポンスが超ノロマで申し訳ありません。
バスで5時間というのはインドの長距離移動並みのハードさ。二胡のためにそこまで…と、ぴあおさんの二胡熱にこそホッチキス敬服いたしました。ぜひ一緒に頑張ってまいりましょう。
by ホッチキス (2020-01-09 14:13) 

ぴあお

コメントの返事ありがとうございます^^
今気づきました。
はい、インドのがたがた道ほどではないですが^^;
ものすごい楽しいです。レッスンが!
自己流で曲をごきごき弾いていたのが、ちゃんとやるってことがわかって、音もちょっとはマシになってきました
個人レッスンなので、二胡友もいませんが、ぼちぼちやっていきます
いつかどこかでホッチキスさんの演奏聞けたらいいな~♪
by ぴあお (2020-03-08 23:58) 

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