ああ神様、ホトケ様

この春に突然職をなくしたホッチキス。

二胡検定終了後から本格的に就活を開始したのですが。
これがなかなか思ったようにいかなかったわけですよアラフォー女子。

ホッチキスは鶏肉検査技術（仮）を持っていますので、次の仕事はすぐに見つかると
思っていました。

しかし。
鶏肉業界はいわゆるブラックと呼ばれる世界です。
なんてーか、ワタクシ自身も正社員で課長とかやってた時はあっという間に身体を壊して
会社辞めちゃったぐらいです。その後はずっとアルバイター。
検査だけでもラクではありませんでしたが、フルで働いていた時代よりナンボかマシでした。
時給で動く身ですし、給料は決して多くはありませんが、自分一人の生活ぐらいは
支えられましたし、二胡も続けていられました。

…てなワケで。
次の仕事も当然アルバイトが良かったのです。
つか、正社員になるぐらいなら極貧を選ぶ…という気持ちでした。

それで。アルバイトの職を求めて就活を始めたはいいものの、鶏肉検査技師のバイトって
「あるにはあるが、時間が短い」のですね。週に2時間も入れないところが多いのです。
ホッチキスも実際に面接受けて、選考は通るけれども、まともに働けない職場ばかり…ってな
状況に心折れそうでした。
今までの「アルバイターでありながらフル回転で働けた」という前職が特殊であったのだ…と、
遅まきながら気がつきました。

ここへきて、ホッチキスの選択肢は二つ。

1. 鶏肉検査のバイトをめいっぱい掛け持ちする
2. 鶏肉から少し路線を変更して、まとまって働ける職場を探す


…どちらかなんスけど。

なんかね、どうしても「掛け持ち」という働き方に意欲がわかなくて。
若い頃はね、やってました。
いくつか掛け持ちしたりして、そのうちいっぱい検査任されるようになって
仕事が増えていったりしたのですが。

ぶっちゃけワタクシ鶏肉一筋20年、比内地鶏（仮）まで検査できるようになったのに、
何が悲しくて週に数時間からスタートするのか掛け持ちせねばならんのか…みたいな
気持ちもあり、単純に年齢が上がったためあちこち駆け回るエネルギーがなくなったことも
あり、どうしてもどうしても掛け持ち生活の踏ん切りがつきませんでした。

で、やや路線変更して鶏肉以外のお肉業界の仕事とかも探したんスけど。
こちらは当然ながら「鶏肉検査以外のスキルがほぼゼロな40代」つーことで、
面接も一次を通過するのがやっと。
同じお肉業界なので、「へーっ、比内地鶏の検査してたんですか。すごいですね～！」
…などと面接じゃあ言われますが、

「でもウチでは比内地鶏とか扱わないしね～！」

という心の声がだだ漏れ。
雇ってくれません。

そもそも「比内地鶏の検査ができるアルバイター」というのは、「割と高級な寿司屋で
板前やったことのある給食のおばさん」みたいな感じで、かなり扱いに困る存在かも
しれません。

しかしもうね、このままでは干上がりますマジで。
失業してからこっち、昔のツテで単発の検査をやる以外に収入らしい収入がないのです。

二胡もね、当然レッスンなんか行ってる場合ではありません。金がない。

なぜなんだ。
一生懸命働いてきたのに。
これからも、ブラックじゃない程度に一生懸命働きたいと思っているのに。

「アルバイトで、毎日まとまった時間鶏肉検査（仮）したい」という、そんな
ささやかな願いすら叶えられないとは。

負け犬な上に無職とか、神もホトケもねーだろクソが。

……などとモンモンしている間にも、貯金は減っていきます。
友人たちは「ホッチキス、プロブロガーになれば？」などと適当なことを言いますが、
そんなものね、海老蔵じゃあるまいしブログの収入なんかじゃ松脂すら買えません。

ピンチ。

しかし、ともあれ生きていかなければならない。

…てなワケで、ホッチキスはとうとう「ある程度まとまった時間、鶏肉検査して
生計を立てる」という自らの希望を実現するため、独立することになりました。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～・続く・～

 

 

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