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二胡と湿気について、またもや真面目に語る [二胡]

毎日毎日、雨続きでございます。


こういうお天気だと、

 「まったく、湿気が多いと音色が悪くなるからホントに嫌なのよねぇ〜」

…と、二胡ケースにせっせとシリカゲルを入れてしまう方もおられることでしょう。



 「雨だと確かに湿気った音が出るけど、晴れてても元々シケた腕だから、
 あんまり関係ない。『乾燥剤入れるといい』って聞くけど、面倒だし、
 そもそも煎餅じゃないんだからさ…」

という方もおられるでしょう。



 「…っていうか、雨だと音色変わるんですか?」

という方もおられると思うのですが、それはそれで全然問題ないと思います。





でもやっぱり、舞台本番が雨だったりすると、奏者は大変みたいです。


某奏者の演奏会に行った時のこと(随分前のことです)。


その日は雨ではなかったものの、ものすごい霧でした。

リアル五里霧中というか、「一寸先はミルク」という感じで、本当に真っ白
だったのです。


会場内に入っても、何だか体がベタつく感じがします。


正確無比な演奏で知られる某奏者様ですが、この日はさすがにちょっと
調子が悪そうでした。
音色がいつもと違います。


第一部終了後。

某奏者様の生徒さん方の会話が聞こえてきました。



 「今日の先生の音色、すごく優しい〜…[黒ハート]



心の底から感動したような、スウィートな声です。



分かります。

たとえ、花粉症でとんでもなく鼻声になってしまっただけであっても、
惚れた男の声ならば「セクシー」に聞こえるものです。
気持ちは分かります。


分かるだけに、


 「何言ってんだ。ありゃ完全に湿気にやられた音だろうが…」



てなことは、口が避けても言えません。

思っていても口には出さない、大人ニコラー・ホッチキス。



しかし、第二部ではもっと湿度が上がってしまったのか、
音が裏返っちゃったりとお気の毒な感じの某奏者様。



 「…っ、この濃霧野郎! キサマのせいで調子出ねーだろ!!」



…と思ったかどうか定かではありませんが、まあ、ご機嫌悪かったことは
確かでしょう。

急遽、伴奏の某揚琴奏者に予定になかったソロ曲を弾かせ、自らは袖に
引っ込んでしまわれました。



 「何いきなりソロ弾かせてんだ、てめーわよ」


…と思ったかどうか定かではありませんが、無表情に完璧なソロを披露する
張林…じゃなくて、某揚琴奏者様。


一曲終わったところで戻ってきたジャー・パ…いや、某有名二胡奏者様は、
「湿気ってたから、蛇皮にドライヤーを当ててきました」と仰せになられました。



「今日の演奏がちょっぴり不調だったのはあくまでも湿気のせいであって、
私の技術とかっこよさはどっこも問題ないです」


ということをナニゲにアピール。


その後、ドライヤーで復活した某奏者様の演奏は、「これでもか!」ってな
勢いが感じられ、鬼気迫るほどでありました。



あまりにも鬼気迫り過ぎて、


 「わかったから! 上手いのはわかったから!!


…と、言いたくなるほどの、圧倒的なスピードでございました。


あれはもう、「あの勢いで高速走ったら、オービスに引っかかって一発で
免停…ってか、もはやオービスにすら映らないんじゃ?」ってぐらいの
速さでした。

350キロぐらい出てましたかね…。





それにつけても思われるのは。

我が師匠の教室(レッスン室)環境です。

なぜか通年で湿度高めな、師匠のレッスン室ですが。

あの湿気に年中さらされながら、なぜあそこまでずば抜けて音色が美しいのか。


ワタクシも、ああいう品格のある美しい音色が出せるようになりたいと
常々思っているのですが。
もしかして、湿気があるからこそ柔らかみのある優美な音が出るのかも…と
思ってみたりもするホッチキスです。
(「今日の先生の音色、すごく優しい〜」と同じ系統の言葉と思われると
いけませんので、念のために申し上げておくと、師匠の音はいつ聴いても
優美で、レッスン室もいつも湿気っております。ええ。)




 ☆ 今日のパスタ、改め「二胡防水用品」 ☆

そうは言ってもやはり一般的には雨だと音色も悪くなるっちゅーことで。
「発表会の日、雨の予報なんだけどどーすれば!?」という、
現在のホッチキスと同じ悩みを抱える、そこのあなた!

二胡の持ち運びの際は、これさえあれば怖いものなしです。
しかもお値段格安!
グループレッスンのあなたは、みんなでお揃いにしても可愛いっす♪


  





使い方なんですが、まず

1. 二胡ケースにレインコートを着せる

2. フードをかぶせてボタンをはめてあげます♪

3. ショルダータイプの二胡ケースの場合は、肩ひもの部分だけ
  ボタンをあけておけば、通常通りケースをかつげます

4. レインコートの腕の部分をクロスさせるようにケースに巻き付け、
  しばります

5. 裾の部分も適当にしばっておきます

6. 以上。濡れない上に、「二胡がレインコート着てる」感じになり
  Erhuファッションシーンの最先端をゆくお洒落な雰囲気が醸し出せます
  たったの96円で

7. ちなみに、レインパンツははかせなくておっけーです
タグ:二胡
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コメント 4

み

さすがは某演奏者様…(笑)
私は勝手に二胡界のフクヤママサハルと呼んでいます。

今まで私は雨の日は二胡の音がいいわあと思っていたのですが
普通は晴れの日のほうがいいものなんですか?
でもまあだからこそお師匠様の音が好みなのかもしれません。
レッスン室はカビてたりしませんか?
とあるブログをみてちょっと心配になりまして。


by み (2009-08-01 11:47) 

ホッチキス

♪みさん
本当に「さすが」の一言に尽きます。
フクヤマを100とすると、98ぐらいいってるかもしれません。

どうも、普通は晴れの方が音色がいいとされてるみたいなんですが、
好みもありますよね。
ちなみに、私も雨の日の音は嫌いというわけじゃありません。
しっとり系もまたよし、です。

「レッスン室にカビ」なんて、そんなホントのことを書いたりする
非常識ブロガーがおられるんでしょうか。
一時期、そんな感じでしたけどもね。
今、綺麗になってます♪
レッスン環境としては、私は何の不満もありません。
よい指導をしていただき、いつも感動の嵐に包まれつつ帰路に
ついております。
by ホッチキス (2009-08-02 18:23) 

み

そのブロガーの方は「良さそうな教室がある」と期待して
見学に行かれたところ、カビにびっくりしてやめてしまったようです。
教室が特定できないように気をつけて書いてありましたが
私は「これはもしや…」と思っておりました。やっぱりでしたか。
でももう綺麗になったんですね!よかったです♪
お師匠様のレッスン、いいですよね~、
きっちり真剣に教えてくださいますよね。
私の最初の先生はおしゃべり50分、二胡レッスン10分なんてことが
よくありました。

by み (2009-08-03 22:20) 

ホッチキス

♪みさん
なるほど〜。そりゃ教室が特定できないように書きますよね。
「でも実際に通ってる人間にはわかるだろう」ってことがわかって
なかった…って感じですね(笑)。

それはそうと、私の前の師匠もおしゃべり長かったっす!
レッスン時間そのものがただでさえ短かったので、元同門の中には
10分以下しか教えてもらえない方もたくさんいてお気の毒で
ございました(涙)


by ホッチキス (2009-08-05 20:49) 

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